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             架空の国OPTRICOのスープとストーリー

 

表参道にあるショップOPTRICO。

旅をテーマに展開する靴下ブランドMARCOMONDEが手がけたお店は「架空の国」をイメージしています。

旅する料理人HORO Kitchenは架空の国OPTRICOで出会う様々な人々をテーマに毎月第四土曜日と日曜日に、おいしいスープとストーリーをお届けします。

*企画:OPTRICO & HORO Kitchen
www.optrico.com

www.marcomonde.jp

 

 

 

 

 

 

 

OPTRICOの国王のスープ

こっくりとまろやかでスパイシーなこの黄色いスープは、スープが大好きなオプトリコの国王の昼食をイメージ。お腹も心も満たされる、贅沢な味です。

 

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7種の野菜とハーブ、スパイスで煮込んだ国王のスープは毎月定番のスープとしてご用意しております。

 

 

 

 

 

 

7月 空想家の青年のスープ

オプトリコの夏は薄オレンジ色に染まっていた。

 

夜の11時を過ぎているというのに街はたくさんの人で賑わっている。

白夜という特別な時間を皆楽しんでいるのだ。

 

河沿いを歩いていると一人の空想家を名乗る青年と出会った。

彼のまわりだけ静寂がたちこめている。

幸福そうでもあり物悲しそうでもある青年の表情に私は思わず見とれてしまった。

 

「白昼の光線は僕には強すぎるのです。しかし夜のない夜は僕の空想の世界をいっそう

愉快にしてくれます。」

 

沈まぬ太陽の光が青年の青白い頬をピンク色に美しく照らした。

 

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味が濃く瑞々しい旬の桃をメインに、トマト、セロリ、玉ねぎを使い爽やかな味に仕上げた

冷製スープです。

柔らかなピンク色は空想家の青年の蒼白い頬が白夜の太陽に染まった瞬間を表しています。
野性味溢れたミントのオイルがアクセント。

 

 

 

 

 

 

 

8月 湖畔の老夫婦のスープ

8月の強い日差しの中、目にも鮮やかな紅い花模様のワンピースに身を包んだ老婦人と出会った。

麦わら帽子のリボンが風でひらひらとなびいている。

一歩後ろにはご主人だろうか、もの静かに湖を見つめている。

ご主人は白い麻のジャケットにループタイ、それにステッキを持っていた。

二人の間には何とも素敵な空気が流れている。

 

「あなたここへは初めて?私たち、夏のバカンスには俗世間からさよならしてここで過ごすの。向こうに見える小さな小屋が私たちの別荘よ。」

 

湖を見下ろす狭い斜面にぽつんと小さな小さな休暇小屋は建っていた。

 

OPTRICOは私たちのユートピアといったところかしら。」

 

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紅いビーツと白いサワークリームは湖畔で出会った老夫婦をイメージしています。

二人が混ざり合って鮮やかなピンク色のスープが出来上がります。

ビーツ独特の土の風味とサワークリームのさわやかな酸味が特徴の冷製スープです。

 

 

 

 

 

 

 

9月 家具屋の主人のスープ

どこからかトントントンと乾いた音が響いている。

音のする方へ向かうと様々な家具が積み上がっている一軒の店の前にたどり着いた。

店の奥には数えきれない種類の木のかけらが大切そうに置いてある。

 

「じいちゃんの代から続いている店さ、ずっと木と向き合っているよ。彼らにはそれぞれ違った個性と魅力があってね。」

 

家具を優しくなでながらご主人は続けた。

 

「修理や修復ってのはさ、物語を背負ったものと出会う事だから。ものは存在し続けられる事に価値があるんじゃないかな。」

 

しわしわになった手はご主人のものに対する愛情に満ち溢れていた。

 

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ものに愛情を持って向き合う家具屋のご主人、たくさんの種類の木のかけらも大切に

とってあります。

そんなご主人を想い、ごろごろと皮もむかずに入った野菜たちの冷たいコンソメが

出来上がりました。

 

 

 

 

 

 

 

10月 キノコ狩りの女性のスープ

OPTRICOの森は深緑色の木々で生い茂っていた。

 

森の小径を歩いていると、カゴを持った女性がひょっこりと現れた。

カゴの中は色々なキノコで一杯だ。

 

「キノコ狩りですか?」

「そうよ、良い香りでしょう。秋になるとね、おいしいキノコがたくさん採れるの。とっておきの場所があるのだけど、それは秘密よ。」

 

そう言うと、キノコの香りだけ残し、また森の中へ消えて行った。

 

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たくさんのキノコをじっくり煮込んだクームスープは、森で出会ったキノコ狩りをする女性をイメージしています。

一緒に煮込んだ雑穀も歯ごたえ楽しく、秋の収穫の喜びを感じる香り豊かなスープです。

 

 

 

 

 

 

 

11月 靴下を編む老婆のスープ

11月の朝は白く冷たい。

透明な空気、深呼吸をして散歩をする。

 

公園に出るとたくさんの露店が出ていた。

野菜に果物、木製品やかごに陶器、歩いているだけで楽しくなる。

 

歩き進むと、たくさんの美しい柄の靴下が並ぶお店が見えた。

近づいてみると背中を丸めた老婆が靴下を編んでいる。

 

「ここにある靴下は全ておばあちゃんが編んだものなの?」

 

「そうよ、冬になると畑の仕事が少なくなるでしょう。その間はこうして靴下を編んで暮らすのよ。それにOPTRICOの冬は寒いからね、毛糸の靴下が欠かせないのよ。」

 

「今編んでいる白い靴下、とても素敵な柄ですね。」

 

「夕方には編み終わるから、また来ると良いよ。」

 

優しく柔らかな手で作り出された靴下は、彼女のように温かく包んでくれるのだろう。

 

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白く柔らかい温かな毛糸の靴下をイメージしてクリーミーなカリフラワーのポタージュを作りました。

クミンにパプリカパウダーを使ったスパイシーなスープは寒さの厳しいOPTRICOで足もとを温めてくれる靴下のように体の芯から温まります。

 

 

 

 

 

 

 

12月 お祈りをする少女のスープ

 今朝は教会の鐘の音で目が覚めた。

窓の外はうっすら雪化粧している。

 

朝ご飯も食べず、リンゴをふたつ左右のポケットに入れ、鐘の音が響く小さなその教会に向かった。

 

朝の教会はいっそう静かで、祭壇の前でひとり少女がお祈りを捧げていた。

ステンドグラスから入る白い朝の光が少女を照らす。

そしていくつもの蝋燭の光が瞬き、多くの祈りに満ちあふれていた。

 

私はポケットにあるリンゴをひとつ、少女の隣の椅子に置き、静かに教会を出た。

 

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2種類の季節のリンゴを赤ワインで煮込んだ温かいデザートスープです。

薄いピンク色はお祈りをする少女の優しい心を表しています。

 

 

 

 

 

 

 

1月 キャベツおじさんのスープ

OPTRICOに本格的な冬が来た。

 

年が明けてから町外れのお宅の二階を間借りしている。

夕飯はそこに住む家族と囲む事が多い。

 

夕方、お家のご主人に誘われ裏庭の畑に行った。

こんな雪の積もる畑で何が穫れるのだろう。

畑は一面真っ白で何も見当たらない。

 

「ここの雪、掘ってみなさい。」

 

言われた通り雪を掘り進める。

しばらく続けると奥深くから立派なキャベツが顔を出した。                           

「秋に収穫した野菜たちを雪の中で保存するんだよ。甘みがましてね。うちでは塩漬けにして保存もするよ。厳しい冬を乗り越える知恵さ。」

 

おじさんは少し得意げ。

 

「さあ、今夜は暖炉でコトコト煮て夕飯としよう。」

 

旅先で大勢と囲む食事はことさら温かい。

 

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秋に収穫したキャベツを雪の中で保存したり、塩漬けにし保存したり。

キャベツおじさんはOPTRICOの厳しい冬を工夫を凝らして乗り越えます。

そんなキャベツと熟成させた塩豚で旨味を出した素朴でシンプルなスープです。

 

 

 

 

 

 

 

2月 歌う道化師のスープ

今日はOPTRICOのカーニバル。

街には紙吹雪が舞い、打楽器の軽快な音楽が鳴り響く。

 

訪れる春に道化師は歌う。

 

OPTRICOに春が来る。

 もうすぐそこに。

 白い世界から色とりどりの。

 眠りから覚めた命芽吹くよ。」

 

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春を迎えるOPTRICOのカーニバルで出会った道化師。

白い世界から彩りある春に変わるように、クリームスープに色とりどりのスパイスと野菜が加わり美味しい変化が起こるスープです。

 

 

 

 

 

 

 

3月 OPTRICOの建国記念を祝うスープ

野の花が咲き始め瑞々しい季節の始まりを伝える3月。

それはまた、小さな国OPTRICOの建国記念を祝う季節。

 

街はパレードでにぎわい、人々は祝杯をあげ喜びを分かち合っている。

OPTRICOに幸福を、繁栄を!」

 

花があふれ咲き満ちるような笑顔が街を一杯にしていた。

 

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菜の花のポタージュの上に花々を飾り、春の到来とともにOPTRICO

の建国記念をお祝いします。

ほのかな花の香りと苦みが楽しいスープです。

 

 

 

 

 

 

 

4月 王妃のスープ

OPTRICOの王妃はとても優美と評判だ。

 

草木が好きで宮殿には王妃が造らせたという立派な庭園がある。

こだわりは色のある花を植えない事らしい。

 

4月に訪れた庭園は花の咲く頃、緑と白のコントラストが美しかった。

隅々まで手入れされた庭園にはやわらかな風がそよいでいた。

 

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青大豆の中でも最も緑が濃い品種のあおばた豆を使ったうっすら緑色のスープです。

草木が好きで優しく美しい王妃を思い、豆の香りと甘みが優しいシンプルなスープに仕上がりました。

 

 

 

 

 

 

 

5月 眠りに生きる少女のスープ

早朝のOPTRICO

散歩する道すがら良く見かける少女がいた。

彼女はいつも朝日を仰ぎ深く息を吸い込んでいる。

 

「眩しくない?」

 

「いいえ。今夜眠るためだから。

 太陽を見ると頭の中のごちゃごちゃが一瞬で真っ白になるの。

 そうしたら夜また新しい世界が描けるわ。」

 

「夢を見るのね。」

 

「そう。決して現実に飽き飽きしているわけではないの。

 ただ夢の中の出来事があまりにも面白くて。

 毎日夜が訪れるのが待ち遠しくて仕方ないわ。」

 

透き通るような白い少女の肌を朝日はいっそう際立たせる。

 

「眠るために生きるって、楽しいわよ。」

 

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5月の早朝に出会った眠る事が大好きな少女のスープは新玉ねぎをたっぷり使った冷たくて白いスープ。

冷たいスープは朝日のように頭を目覚めさせ、香りと甘みが豊かな玉ねぎが夜に心地よい眠りをもたらします。

 

 

 

 

 

 

 

6月 雨に唄う散歩犬のスープ

6月のOPTRICO

一週間降り続く雨に、OPTRICOの緑はぐっと深まる。

 

近づく夏、朝の空気は意外とひんやり。

裸足にサンダル、足の指にまとわりつく泥に気を取られていると

目の前を白い犬が通り過ぎた。

雨に濡れながらも足取りは何だか軽やか。

 

後を追って草むらの中へ。

雨に洗われる緑のにおいに目が覚める。

犬は草むらの中を駆け回り、楽しそうに唄う。

いつの間にか泥だらけになった足も気にならない。

 

きっと彼も雨が運ぶいのちの鼓動を感じている。

 

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雨が降り続くOPTRICO雨に洗われた緑のにおいに喜び、草むらで唄う犬に出会います。



 バジル、万能ネギ、ミントなどをたっぷりのせ、緑の香りが広がります。

この時期にもさっぱり召し上がって頂ける温かいスープです。